インダストリー4.0と地方製造業


 

今年の梅雨は、各地で急激な天候の変化からの被害が聞かれ、いつにも増して「異常気象」という言葉を意識してしまいます。昨年打ち上げられた”ひまわり8号”が、7月7日から正式運用となる発表がありました。短い間隔で、且つ詳細なデータが収集・分析できることから、気象予測の精度が向上し、少しでも被害が軽減できるようになることを期待しています。また、既に食中毒の話題も聞かれますので、みなさま、食あたりなどには充分にお気をつけ下さい。

ビッグデータという言葉が、ここ2年くらいで随分と広く認知されるようになりました。
ただ、これまでのビッグデータの活用シーンでは、自社で蓄えた販売(顧客)データを利用し、それにソーシャルデータやオープンデータなどを加えて活用したB2C/O2Oマーケティングが主流であり、私のフィールドである製造業では今ひとつ盛り上がりに欠けていた気がします。
ところが昨年の中過ぎ、「インダストリー4.0」というキーワードが取り上げられたことから、それまでにあったIoTM2Mの概念と相まって、「製造ビッグデータ」というキーワードも誕生し、今や多くの記事や書籍が出てきております。

インダストリー4.0とは、ドイツが民官一体で進めている「第4の産業革命」プロジェクトの名称です。「生産工程のデジタル化・自動化・バーチャル化のレベルを現在よりも大幅に高めることにより、コストの極小化を目指す」というもので、スマート工場つまり「自ら考える工場」を開発することを目的としています。
※背景や詳細はここでは記載しませんが、多くの記事が出ていますので、そちらをご覧下さい。

既にオートメーション化が進んでおり、受注から生産・出荷までを一貫して実施している企業様であるならば、受注システムと生産システムのデータ連携に注力すれば良いので、あとは精度を上げるためにIoTやM2Mデータをセンシングし、蓄積と分析することで、いわゆる「自律的に動作するインテリジェントな生産システム」が、現実的なものとして見えてくるのでしょう。

ただ、このような環境は大変まれで、多くの中小企業には当てはまりません。特に地方製造業の場合は、協力会社に委託している、またはされている企業様がほとんどであり、その委託部分が暗黙(ブラックボックス)となっている場合が少なくありません。それを補完するため、時間や費用に理論値(みなし)を設定して生産の管理が行われています。
これは企業様ごとの諸事情により仕方の無い一面はあると思いますが、最終的にこの暗黙部分が隘路となり、生産性改善の阻害要因となってしまうことは認識しておく必要があります。