ホームページのご相談で、最初に一緒に整理していること

仙台の中小企業がホームページの改善やリニューアルについて相談している様子を抽象的に描いたイラスト。画面構成や成長グラフが背景に表現されている。

木村です。

仙台を中心に宮城県内の中小企業のご相談をお受けしていると、最近、「ホームページをリニューアルしたい」という声をよく耳にします。製造業やサービス業、BtoB企業など業種を問わず、営業や採用の接点としてホームページを見直したいという動きが広がっています。採用難や営業環境の変化、AI検索の普及などもあり、「一度きちんと整えたい」と考える企業が増えているのだと感じます。

ご相談の場では、「どの制作会社がよいか」「費用はどのくらいか」「デザインをどう変えるか」といった具体的な話題から始まることが多くあります。それ自体は自然な流れです。ただ、そのやり取りを重ねる中で、ふと立ち止まる場面があります。

本当に変えたいのは、デザインでしょうか。

それとも、今の経営の状態でしょうか。

私は、制作やツールの話に入る前に、いくつかのことを一緒に整理しています。

まず確認するのは、「今回のホームページは、誰に見てもらいたいのか」ということです。既存のお客様でしょうか。それとも新規開拓でしょうか。BtoBの取引先でしょうか。あるいは採用応募者でしょうか。ターゲットが明確でなければ、伝える言葉も構成も定まりません。ホームページは“誰か”に向けたものです。相手が曖昧なままでは、どれだけ整ったサイトでも響きにくくなります。

次に、「いま最も困っていることは何か」を整理します。売上なのか、採用なのか、信用なのか。そして、現在のホームページ経由の問い合わせは月に何件あるのか。その問い合わせはどのように対応され、受注や応募につながっているのか。数字や流れを丁寧に見ていくと、課題の輪郭が少しずつはっきりしてきます。

ある仙台の企業の経営者の方は、こうおっしゃいました。

「問い合わせが少ない気がするんです。でも、どこが問題なのかは分からなくて。」

一緒に話しながら整理していくと、実はホームページの見た目ではなく、「自社の強みをどう言葉にするか」が曖昧になっていることが分かりました。何を伝える会社なのかが整理されていなければ、どんなデザインにしても軸はぶれてしまいます。

ホームページ改善がうまくいかない理由の多くは、制作技術の問題ではなく、順番の問題なのかもしれません。仙台や宮城の中小企業でも、まずはターゲットと経営課題を言葉にするところから始めることが、結果として最も効果的なリニューアルにつながっています。

ホームページは単なる制作物ではなく、営業や採用を支える経営資産です。だからこそ、私は制作の前に整理から始めたいと思っています。

今後も、「経営とITのあいだ」で起きている小さなズレについて、現場で感じていることを書いていきたいと思います。