AI時代におけるITコーディネータの役割をあらためて考える

ITと自然の交差点

新年あけましておめでとうございます。
みちのくIT経営支援センター代表理事の本田です。

年始にあたり、日頃より当センターの活動をご支援・ご協力いただいている皆さまに、心より御礼申し上げます。

昨年を振り返ると、AIの進化、とりわけ生成AIの普及が、私たちの想像をはるかに超えるスピードで進んだ一年だったと感じています。
そして今年も、この流れが止まることはおそらくないでしょう。

こうした中で、私自身、ITコーディネータという資格・役割そのものが、あらためて転換点に立たされていると強く感じています。

「知識を伝えるだけのITC」は、役割を終えつつある

AIが普及していく中で、単に知識を整理し、手順を説明し、マニュアル的にIT導入を支援する…
そのような役割だけを担うITコーディネータは、今後、確実に不要になっていくと思っています。

これは何もITコーディネータに限った話ではありません。
これまでも、ITの普及や制度変更、技術革新のたびに、

  • 「資格があるだけ」の専門家

  • 「模範解答を教えるだけ」のコンサルタント

  • 「過去の成功体験をなぞるだけ」の支援者

が、徐々に価値を失ってきた場面を、私たちは何度も見てきました。

AIは、その流れを一気に加速させている存在だと感じています。
知識や手順、一般論については、AIの方が速く、安く、正確に提供できる場面が増えていくでしょう。

では、人間であるITCに何が求められるのか

だからこそ、これからのITコーディネータが考えなければならないのは、
「人間でなければできない支援とは何か」
という問いだと思っています。

それはおそらく、

  • 経営者や現場の言葉にならない違和感を汲み取ること

  • 組織の歴史や文化、感情の動きを踏まえて考えること

  • 技術的に「できる」ことと、「やるべきでない」ことを峻別すること

  • 正解が見えない状況で、一緒に悩み、考え続けること

といった領域ではないでしょうか。

AIは優れた「道具」ですが、
どの問いを立てるか、どの方向を選ぶか、誰とどの順番で進むか
といった判断は、まだ、今のところ人間に委ねられています。

ITCの役割は、ITやAIそのものを説明することではなく、それらを前提とした社会・組織・人の変化を、どう支えるかにシフトしていく。
ということになっていくのではないでしょうか。

2月1日「ITコーディネータの日」とSynergy Forumへの期待

2月1日は「ITコーディネータの日」です。
今年も、昨年に引き続き ITC Synergy Forum が予定されています。

全国のITコーディネータが集い、さまざまなテーマについて議論するこの場は、まさに「これからのITC像」を考える絶好の機会だと感じています。

AI時代において、

  • 自分はどんな支援者でありたいのか

  • これからの届出組織の役割はどう変わっていくか
  • どんな価値を現場に提供できているのか

  • これから身につけるべき力は何か

そうした問いを持ち寄り、共有し合うこと自体に、大きな意味があるのではないでしょうか。

地域に根ざし、人と向き合う支援を続ける

みちのくIT経営支援センターとしては、これからも地域に根ざした支援を大切にしていきます。

流行の技術や言葉を追いかけるだけではなく、一つひとつの現場に向き合い、

  • その組織にとっての「本当の課題」は何か

  • 今、変えるべきことと、守るべきことは何か

  • デジタルを使う意味はどこにあるのか

を共に考える伴走者であり続けたいと思っています。

AIが進化する時代だからこそ、人と人との対話、迷い、試行錯誤の価値は、むしろ高まっていく。
そのような信念を持って、今年もITコーディネータとしての役割を模索し続けていきたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

代表理事 本田秀行

ITと自然の交差点